Lucien Kroll

雨の中少し遠出。
Lucien Krollの Metro Station Almaと Maison de la Medecinを見に行く。

ブリュッセルにも名建築は多い。他都市と比べ建築マップやガイドなど情報源が少ない。積極的にアンテナをはっておかないと見逃してしまう。
先生の勧めでPatrick Burniat etc. "An Architecture Moderne A Brussels Guide", Les Editions de L'Octogone,2000.を片手にルシアンクロール見学。

ルシアンクロールはもうすでになくなっているが、建築事務所は息子が運営している。

―Metro Station Alma, 1979-82
駅は地下鉄をはさんで大学キャンパスと寮をリンクする役目もある。不規則な多角形のボールト天井(?)が特徴。三角錐ガラスピラミッドのトップライトと天井の石タイルパターンが不思議。、

人工照明は柱を中心に大きく弧を描いて配列。

鉄筋コンクリート造。よほど木に執着心があるのだろうか。それとも梁は柱から派生するものという考えなのかな。ガウディのギュエル公園を凝縮した空間。


―Maison de la Medecin, 1970-75

医学寮だけでなくショップ、カフェテリア、小学校などのプログラムが混在。蒸気は出ていないがハウルの動く城よりも迫力がある。デザインも構造も細部まで多様なアイディアにあふれすぎて、破綻した様子。


寮の部屋の非常階段も部分的に表に出て、ファサードの一部になっている。使用者の希望とリクエスト、プラン変更のたびににすべて忠実に応えた。多様なプログラムと短命なものを皮肉ったデザイン。

オーディトリウムは外部と全く違うデザイン。鉄の構造、ガラスの屋根。温室の再現である。

コンクリート壁のパターンも木を意識。木の絵を彫り込む。