活力

傘はもういらないと書いたそばから雨が降る。

そんなときはブリュッセル市内の建築まわり。


田園都市郊外De Cite Moderne designed by Victor Bourgeoirに興味をもつ。オーストリア建築家Victor Bourgeoirの代表作品。(http://en.wikipedia.org/wiki/Victor_Bourgeois)場所はthe Rue du Cubisme in the Koekelberg district of Brussels。
1922年から25年に工業者用住宅地として建てられた。コンクリート造の住宅は275戸(そんなに!)からなり、快適住宅を追求したものである。すべての住宅に同じ方向の光を、安全と、ローコストを求めた。「都市の中の集落」と言われる。
1920年代と言えばリートフェルトエラスムス通りの集合住宅が頭に浮かぶ。これはユトレヒトの郊外に位置し、工業者のローコスト大量生産の住宅を目指した。しかし売り込みに失敗し3戸×2棟しか実現しなかった。

現地に行こうと駅を出た瞬間、今日は無理だと悟る。夕方4時。ひとり。雨。低所得者の街区。
隠しナイフか痴漢スプレーが必要かも。

スタジオのサイト、Anderlechtに似た雰囲気のイスラム移民街でした。人通りが少なく、欧州人はいない。あたりに商店は数点。
気候のせいかもしれないが、パリのラビレットの方が安全だと思う。朝晴れた日に、かばんなしで、行こう。


これまでのわたしの経験からすると、移民問題は建築では解決できないと考えています。いかに工業者住宅が建築的によくても。
大規模な都市計画というのもケースによっては必要だと思う。イタリアの友人が「爆弾で一度更地にしたい」というのがわかる。
移民街=治安が悪いと決めつけてはいけないとは思うが、薄暗い街並み、他者を受け入れない閉鎖的雰囲気がした。



2日後にわかったのだが、そこはcite modereneではなかった。
グーグルマップの場所がずれていた。2キロほど北の場所だった。

明日出直そう。
失敗すると、思いもよらず他の場所が発見できてラッキーだ。
おそらくその場所はもういかないかもしれない。土地の出会いも一期一会。と自分にやさしくフォロー。