「課題先進国」日本

PCの液晶画面は死んでしまったが、ディスプレーを購入しその場をしのぐ。

今日から2学期がスタートした。留学目的と1学期を再考した上で、やはり2学期のデザインスタジオを受講しないことに決めた。歴史と政治・経済系の講義を3つとる。
1月からインターンオフィスを探しはじめる。せっかく欧州のセンターにいるのだから、建築事務所がどのように組織化し、情報をどのように伝達しデザインし、ものづくりしていくのかを実際に目でみて体験したい。こちらでの先生の助言のもとインターン事務所を探して履歴書を送るものの返事が返ってこない。唯一返答した事務所はベルギーの担当教員のアドバイスに基づいてサラリーと勤務時間を問い合わせると、断られた。日本人と東欧人は過剰勤務時間・給料未授与のケースが多いらしい。その事務所は学生といえどももともとは給料を支給するところらしく、はじめに主張して通らなければのちのち問題が生じるらしい。日本と欧米のインターンシステムや常識の違いに戸惑う。
給料は期待していないが、不景気の時代インターン先がみつかるか心配。




ポッドキャスト東京大学の講義がネットで落とせることを知る。さっそく御厨さんと安藤さんのレクチャー「変化する都市」をダウンロード(重い。。。)小宮山先生のグローバリゼーションの講演会を聴講。

「課題先進国」日本が世界になにを発信できるのか。国土小面積・省資源・人口高密度の先進国であるから、問題が浮き彫りになるたびに比較的早く反応し解決策をうちたてている。水俣病を例に、工業地帯と居住区の隣接が工場汚染・公害問題を目に見える形にし、早期発見につながった。戦後はグレーの空が好景気の証として喜ばれた。現在では東京の2月気温を異常だとだれもが共通認識し、どこにいっても地球温暖化対策・サステイナビリティが叫ばれ、工学分野では低エネルギー消費プロダクト開発が進んでいる。
「課題先進国」問題はローカルだが、解決策はグローバライズされ全世界に情報を発信することができる国である。都市・建築に限定すればイギリス・フランス・ドイツの都市問題と解決方法は世界に伝搬していった。日本もメディアを通じてその仲間入りをしている。

欧州では北部ほどエコ対策が進み、リサイクル処理に困ったものは南部に流れる、という冗談を聞いた。ブリュッセルはトラムが走り、ゴミのリサイクルもビン・ペットボトル・割れ物・メタルに分別され、可燃・不燃ごみで回収されている。おそらく日本とあまりかわらない印象。
ブリュッセル店のピエールマルコリーニの簡易包装もエコの一環なのだろうか。